面接で定番の質問「志望動機を教えてください」。
よく聞かれる質問だけど、答え方が難しいという声を聞きます。
最も重要な質問だけに、回答が難しい質問でもあります。
この志望動機をつかって上手くアピールすることが、面接合格のカギとなります。
転職を7回、転職面接を100回以上経験し、また採用マネージャーとして、採用活動に携わってきた筆者が、面接官の立場と、面接を受ける側の立場から「転職面接の志望動機」の作り方のポイントと面接での活用方法について解説したいと思います。
志望動機の位置付け
まず面接における志望動機の位置付けを見ていきたいと思います。
2019年にビズリーチが企業の担当者を対象に行った調査「候補者への質問内容」によると、志望動機は、初回・最終面接ともに頻度が高い質問ではないという結果がでました。
初回の面談・面接で聞かれることの多い質問
1位 転職する理由
2位 今までの経験や実績
3位 候補者からの質問
4位 今後どのようなキャリアを描いていきたいか
5位 志望動機
5位?あれっ、重要な質問じゃないの?と思うかもしれません。
結論から言うと、志望動機は重要な質問の一つです。
面接では「志望動機は?」と直接聞かれる場合もあれば、何か質問の中で間接的に回答を問われるケースがあるのです。
例えば、上記調査結果の「1位 転職する理由」、「4位 今後どのようなキャリアを描いていきたいか」は、志望動機の中で触れる内容でもあります。
なので、志望動機の回答をしっかり持っていると、面接でよく聞かれる重要な質問に回答できます。
逆に志望動機に対してしっかりとした回答をもっていないと、他の質問にも納得感のある回答ができないです。
志望動機の質問で面接官が知りたいこと
私は、採用側として面接官をするときは、志望動機を一番聞きたいです。
志望動機の回答を合否の判断材料にすることが多いです。
それでは面接官は、志望動機の質問から何を知りたいのでしょうか?
志望動機の質問から面接官が知りたいことは大きく3つのポイントがあります。
仕事に対する価値観・情熱
- あなたは、何に対して情熱を持って仕事をしているのか
- どんなキャリゴールに向かって仕事をしているのか
面接官は、このようなあなたを動かしているコアとなるものは何か知りたいと考えています。
(例)日本企業の海外でのビジネス拡大に情熱を燃やしている
転職して何を実現したいか
その会社に入社したら、何をやりたいかいうことです。
(例)〇〇会社の〇〇商品を海外で販売して、グローバル比率を高めたい
その実現にどう貢献できるのか
入社後にあなたのどのようなスキルや経験が、その実現に貢献できるかということです。
(例)現職の海外営業経験で培ったグローバルビジネススキルが、〇〇会社の〇〇商品を海外展開に貢献できる
志望動機は事前準備を
このように志望動機は、非常に重要な質問であり、合否を分ける重要なアピールポイントです。
面接でアドリブで回答するのではなく、上記の志望動機3つのポイントについて事前にしっかりと整理をしておく必要あります。
また面接では、「志望動機を教えてください」と直接聞かれる場合もありますが、そうでないこともよくあるので注意が必要です。
例えば、志望動機3つのポイントが別々に質問される可能性もあります。
「キャリアゴールは何ですか?」
「入社後何を実現したいですか?」
「あなたのどのようなスキルや経験がどのように弊社のビジネスに貢献できますか?」
別々に質問が来ても柔軟に回答できるように準備しておいたほうが良いでしょう。
私も過去に失敗がありました。
志望動機の回答はしっかりと事前に準備していたのですが、面接で「志望動機を教えてください」という直接的な質問がありませんでした。
そして用意していたアピールポイントを伝えられないまま面接が終わってしまいました。
結局その面接は合格できませんでした。
こういったケースも考えられるので、志望動機に関する直接の質問が来なくても、他の質問の中で、うまく志望動機に関連するアピールポイントを入れていくことが重要です。
志望動機の繰り返し練習
事前準備ができたら、あとは実践で経験を重ねるしかありません。
しかし、いきなり本番は心配だなと思う方もいると思います。
そこでオススメしたいのが、エージェントに模擬面接をしていただくことです。
もちろん、エージェント経由で応募している場合のみ可能ですが、
優秀なエージェントは、重要な面接の前に模擬面接をしてくれることがあります。
エージェントは、企業側のニーズを理解しているので、あなたの面接での受け答えに関して適切なアドバイスができます。
あなたの志望動機が応募している企業の期待にあっているかどうかチェックしてもらうと良いでしょう。
エージェントとの模擬面接が終わったらいよいよ本番です。
本番の面接で上手くいっても、失敗してしまっても、志望動機の回答についてはしっかり振り返りをしてください。
そして、改善すべきところは、事前に修正し、次の面接にチャレンジする。
その繰り返しが、志望動機を面接の武器にしていく秘訣です。