【転職で入社日を決める方法】入社日の交渉はできるのか?

海外駐在員

転職活動で面接中の企業からいつ入社できるか聞かれたのだけど、入社日はどうやって決めたら良いのかな?

早く入社すると言わないと、不合格になってしまうかな?

と転職中の友人に相談されることがよくあります。

面接で突然入社日について聞かれて、適当に回答してしまうと、その後いろんな人に迷惑をかけてしまいます。

また結果的に自分が大変な思いをします。

そこでしっかり準備し、ベストな回答できるようにしておく必要があります。

「転職の入社日」は、以下の「3つの事情」を理解することで、答えが出しやすくなります。

  1. 現在の勤務先企業の事情
  2. 自分の事情
  3. 転職先の事情

今回は、転職を7回、転職面接を100回以上経験し、また採用マネージャーとして、採用活動に携わってきた筆者が、「転職の入社日を決める方法」について解説したいと思います。

ちなみに今回紹介させていただくアプローチは、超絶ブラック企業に勤めている方や、酷い労働環境で精神的に限界にきている方のケースは当てはまりません。

あくまでも常識的な職場環境にお勤めの方を想定したアプローチになります。

 

入社日を決める際に検討すべき3つの事情

転職入社日決定

以下の3つ事情を理解した上で、総合的に判断し、入社日を決めるのと納得がしやすいと思います。

もちろん自分で決めた入社希望日が転職先に受け入れられるかどうかはわかりませんが。

3つの事情

  1. 現在の勤務先企業の事情
  2. 自分の事情
  3. 転職先の事情

それぞれの事情について説明します。

現在勤務している会社の事情

転職入社日 自己都合

現在勤務中の会社の事情は、大きく2つのチェックポイントがあります。

一つ目は、会社の就業規則です。

会社によっては、退職の際は、1ヶ月前に通知、2ヶ月前に通知など規定があります。

もちろん法的な縛りはありませんが、入社時に就業規則として同意して入社していると思うので

守らない場合は、悪く思われることがあります。

法律視点は、このWEBサイトが参考になります。

 

2つ目は、あなたの所属する部署やチームの状況です。

以下のような状況だと、短期間で退職されるとチームが困ってしまいます。

  • 人手不足で一人でもいなくなると、部署の業務が回らなくなる
  • あなたしかできない業務が多くあり、代わりを探すのに時間がかかる

このようなケースは、退職の意向を伝えてから最終出社日まで、最低でも1ヶ月は必要です。

逆に、人でが余っている、簡単に引き継ぎができる状況では、1ヶ月あれば十分だと思います。

ポイントは、会社の事情を理解し、会社に迷惑がかからない、円満に退社できる落とし所を見つけることです。

会社にお世話になったという気持ちがある方は、この会社の事情を最優先に考えて退職日を決めるのが良いと思います。

 

自分の事情

海外旅行

次に自分の事情です。

転職の際の有休消化期間や空白期間はゆっくり休みたいとか、勉強に使いたいとか、旅行に行きたいとか、引越しなどの準備に充てたいとか、色々あると思います。

社会人になると長期の休みは貴重です。

転職の際の有休消化期間や空白期間は、キャリアアップのチャンスです。

短期の英語留学をしたり、プログラミングスクールに通ったり、運転免許を取りにいったり、旅行に行ってリフレッシュしたり、長期の休みがないとできないことにチャレンジするチャンスです。

私も40歳で転職した際は、2ヶ月空白期間を作って、2ヶ月間語学留学に行きました。

このように、自分自身でこの期間を活用してやりたいことがあれば、積極的に活用すべきです。

優先度としては、会社の事情の次になりますが、中長期的なキャリアアップにも貴重なタイミングなので前向きに検討すべきです。

 

転職先の事情

転職入社日

最後に転職先の事情です。

これを理解しておかないと、せっかくの内定のチャンスも無駄になってしまう可能性があります。

特に緊急ではない募集のケース
  • 特に人手不足ではないけど、未来のチーム拡大のために増員したい(大企業や採用予算に余裕がある企業に多い)
  • 全体の人数が多いので、今いるメンバーでなんとか対応できる

こういった場合は、3ヶ月〜6ヶ月待ってもらえるケースがあります。

私は、内定後、6ヶ月後に入社というケースを見たことがあります。

緊急募集のケース
  • あるポジションの方の退職が決まっていて、すぐに後任を採用したい。
  • もしくは、すでに退職してしまって、後任が不在になっている。

この場合は、すぐにでも来てほしいということが多いです。

後任不在が危機的なケースだと、3ヶ月以上待ってもらうのは難しいかもしれません。

 

こういった転職先の募集の背景を理解するには、エージェント経由で質問しても良いです。

もしくは、面接の中で確認しても良いと思います。

「今回このポジションを募集している理由はなんですか?」と聞くのは問題ないです。

転職先の事情を理解しておくことは、入社日の決定にとても重要です。

これらの3つを理解することで、自ずと入社日としてベストなタイミングはいつか見つかると思います。

 

入社可能日を聞かれるタイミング

次は、入社希望日を伝えるタイミングについても触れておきます。

選考中の企業から入社可能日を聞かれるタイミングはいくかあります。

それぞれのタイミングで回答方法も若干異なるので覚えておく必要があります。

1) 応募時にエージェントから聞かれるケース

このケースは、まだ選考も進んでないので、目安を伝えておくだけで大丈夫です。

1-2ヶ月と回答しておくのが無難です。

但しなんらかの事情で、2ヶ月以上かかることが確定している場合は、伝えておくべきです。

 

2) 最初の面接で選考中の企業から聞かれるケース

最初の面接ですので、1)と同様の回答で良いと思います。

1-2ヶ月と回答しておくのが良いでしょう。

但しなんらかの事情で、2ヶ月以上かかることが確定している場合は、伝えておくべきです。

 

3) 何度か面接を終えた後で選考中の企業もしくはエージェント経由で聞かれるケース

何度か面接を重ねて、企業側もあなたの採用に前向きになってくると、具体的に入社可能日を確認してきます。

この頃になると企業側は、あなたの評価ができているので、どれくらいなら待てるなど考えていると思います。

そこであなたも上述の「3つの事情」から判断して、正直にあなたの意向を伝えるタイミングです。

4) 内々定が出た後に聞かれるケース

ほぼオファーレターが出るタイミングですので、オファーレター用、そしてお互いの合意の為に入社日を確認するケースです。

 

入社日交渉のテクニック:エージェントの活用

最後に入社日交渉のテクニックを紹介します。

自分の希望する入社日で、転職先がすんなり合意してくれれば良いですがそうならないケースもあります。

そんな時は、交渉のテクニックとして利用したいのが転職エージェントの活用です。

良いエージェント(転職先の採用担当者と信頼関係を構築している)は、転職先の事情をよく理解しています。

どこが落とし所か探ることができますし、転職先と交渉する際は、頼りになります。

逆に、応募書類を横に流しているだけのエージェントは、企業とのパイプも弱いので、交渉の頼りになりません。

このように、入社日交渉を有利に進めるためにも、パートナーになりうる頼れるエージェンシーと組んで転職活動を進めることをオススメします。

転職の空白期間を含め、転職は価値のあるイベントですので、しっかり考えてベストな入社日の選択をしてください。

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